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□大盛センイの製品には、それぞれに独自の工夫が盛り込まれています。デザイン的に冒険のしにくい市場だけに、ヒット商品を生み出すには「概念的な」新しい取組みが必要となってきます。最近当社がリリースし、大きな反響を呼んだ「裾ファスナー付」の商品も、市場に新たな価値を提案した商品だったと言えるでしょう。
□裾を絞ったタイプのスラックスの「履きにくさ・脱ぎにくさ」の解消は、当社では以前からたびたび議題に上がる開発テーマでした。その解決策としてファスナーの取り付けもアイデアとして存在していたのですが、製品を購入頂いたお客様は多くの場合、自分のスタイルに合わせて裾上げを行います。その際にファスナーは、邪魔になってしまうのです。裾ファスナーはそうした理由から「没アイデア」のひとつに過ぎませんでした。
□しかしここに、大きな転機が訪れます。ファスナーとはまったく別の観点から「裾上げが普通に行われているなら、最初からやや短かめの製品を出せば良いのではないか」という意見が上がり、試験的に「裾上げ不要」の製品の販売を行ってみたのです。当初は反響は低かったものの、ユーザーの間にこの製品の特長は徐々に浸透し、売り上げもゆっくりと上昇。いつしかこの製品は「人気商品」の仲間入りを果たしました。
□ネックとなっていた裾上げが必要なくなった以上、ファスナーの導入にも問題はなくなりました。当社は00年から、新製品「裾ファスナー付スラックス」を商品化しました。従来品と比べて圧倒的な利便性を持つこの商品は、市場にも反響を呼び、たちまち大きなヒットとなったのです。
□この成功は、決して偶発的なものではありません。市場の声に耳を傾け、アイデアを蓄積する。自ら積極的に「新しい価値」を提案し、商品価値を向上させていく。この私たちのひとつ一つの取組みがクロスオーバーした先に、裾ファスナー付スラックスという商品の具現化があったのです。
□もちろん、新たな市場を形成するほどのコンセプトは、なかなか生まれるものではありません。しかし少なくとも大盛センイは、それを創造するための背景とスピリットを、すでに有しているメーカーなのです。 |
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